2015年5月17日日曜日
HP Elitebook Folio 1020 レビュー
初めに:
私はこれまで使用していた Thinkpad X200 を主に開発作業に使用していました。このマ
シンは気に入っていたのですが、ノートパソコンメインでいろいろな作業をしていくに
あたって不満も出てきました。
そこで最近のノートパソコンについていろいろと調査し、HP の Elitebook Folio 1020
が一番良さそうだったのでこれを購入することにしました。
HP Elitebook Folio 1020 は最近到着し、今ではメインマシンとして使用しています。
残念ながら、日本では Elitebook を購入する人が少なく、購入を検討しても情報を集め
にくい状態が続いています。もしかすると、私の他にも HP Elitebook Folio 1020 につ
いて気になっている人がいるかもしれません。
ここでは旧メインマシンである Thinkpad X200 との比較を中心に、HP Elitebook Folio
1020 のレビューをしようと思います。
良い所:
* ファンレス
Thinkpad X200 のファンと熱に辟易していた私にとって、ファンレスの Elitebook
Folio 1020 はそれだけで選ぶ価値のあるものでした。
MacBookAir は一見ファンレスのようにも見えますが、実は液晶との接続部分に穴があ
り、そこから熱を逃がす設計となっています。Folio 1020 は完全にファンレスで穴も一
切ありません。無音状態の PC は静かで本当によいものです。
ファンレスモデルということで、熱が気になる人もいることでしょう。
Core M は発熱が少ないとはいえ、当然熱はあります。使用しているときは、底面がほん
のり温かくなります。Thinkpad X200 の底面の吸気口と同程度の温度でしょうか。個人
的には吸気口よりも排気口の熱が気になるので、排気口レベルの熱がないぶん助かって
います。
インストール作業などでこのマシンにずっと負荷をかけると、パームレスト部分まで熱
が来ます。この状態はさすがに不快となります。ファンレスの PC に負荷をかけること
はオススメしません。Gentoo Linux や BSD 環境など、毎日コンパイルをするような環
境として利用するのはやめておいたほうがよいでしょう。ファンレスのノートパソコン
は放熱に時間がかかるので、そこにも注意が必要です。
* 質感
MacBookAir のパクリと言われればその通りなのですが、金属のボディは質感が高いです。
この表面はヒートシンクも兼ねているので、熱がノートパソコン表面に伝わりやすいの
で注意してください。
* バッテリ持続時間
Linux 環境でテキストエディタ中心の開発作業をしている場合、 6 〜 7 時間持ちま
す。普段は AC アダプタを接続せずに使用できるので、この程度でも十分です。
Core M は低消費電力なのになぜもっとバッテリが持たないのか、と思われるかもしれま
せんが、薄さを重視した Elitebook Folio 1020 は 4 セル 36Wh しかバッテリ容量が
ありません。アイドル時の消費電力は Core も Core M も大差がないので、バッテリ容
量勝負となります。Broadwell の Core プロセッサのノートパソコンは 6 セルバッテリ
を搭載しているものが多く、そちらにバッテリの持続時間が負けてしまうのは当然で
す。しかし、Haswell ノートパソコンとなら十分戦えるレベルです。
このマシンは長く使いたいので、 1000 回寿命のある高耐久バッテリを採用しているの
もポイントが高いです。
* AC アダプタ
AC アダプタは 45W のものでかなり軽量です。しかし、コードはそれなりに太く、耐久
性が確保されています。実は Core M マシンの消費電力は負荷を掛けても 30W 程度なの
で、45 W の AC アダプタでもオーバースペックだったりします。そのせいなのか、この
マシンの AC アダプタの発熱はほとんどありません。Thinkpad X200 は AC アダプタが
65 W で比較的コンパクトなものの発熱量が大きく、マシンに負荷を掛けた状態では触れ
ません。
* 高解像度
Thinkpad X200 の 1280 x 800 の解像度はさすがに狭いと考えていたので、1920 x 1080
のフル HD 液晶は広々と使えて良いです。ただ、デフォルトの状態では文字はかなり小
さくなってしまい、フォントサイズの調整は大変です。
* 液晶(Special Edition は未確認)
ビジネスで使う場合、液晶がグレアかノングレアかというのは重要な要素になります。
このマシンは幸いなことにノングレア液晶です。おそらく、反射防止フィルムが標準で
貼ってあるのでしょう。このマシンは MacBookAir を真似したモデルだということで、
グレア液晶でも我慢しようと考えていましたが、嬉しい誤算でした。MacBook(Air) は
基本的にグレア液晶なので、ノングレア液晶が好きな人には大きなアドバンテージで
す。
Thinkpad X200 は輝度を最低まで下げても十分画面が見えるほど明るいのですが、この
マシンは画面の輝度を最低まで下げると画面が完全に真っ暗になります。消費電力が気
になる人は輝度を下げるとよいでしょう。
液晶は最近流行の狭額縁モデルではないので注意が必要です。
* サイズ
画面サイズは 12.5 インチですが、本体自体は MacBookAir 13 インチとほぼ同じくらい
のサイズです。そのため、MacBookAir 13 インチと同じケースが使用できます。12 〜
13 インチはモバイルにも自宅でも使えるサイズです。その分中途半端になるかもしれ
ません。MacBookAir 11 インチよりも明らかに大きいので、モバイル向けの小さい
ノートパソコンが欲しい人は注意してください。
* キーボード
キーピッチは 15mm〜17mm とアイソレーションキーボードにしては十分に確保されてい
ます。私自身は特に打ちやすい、打ちにくいとは思いませんでしたが、Thinkpad X200
ユーザーが違和感なく使えるアイソレーションキーボードはそれだけですごいのかもし
れません。ボディの剛性感があるからか、キーボードがたわんだりもありませんでし
た。
個人的にこのマシンが優秀なのは、キーボードの配列です。使用頻度の低いキーは Fn
との同時押しになっており、まるで MacBook のように余計なキーがありません。
このあたりが考えられていないノートパソコンだと、明らかに使いにくいキーボード配
列を用意していたりします。
ただし、私は日本語配列の Elitebook Folio 1020 を持っていないため、日本語配列モ
デルに関する感想は差し控えます。残念ながら Elitebook Folio 1020 の日本語版の資
料は公開されていないようですので、日本語配列が気になる人は姉妹機である
Elitebook Folio 1040 のキー配列をチェックするべきでしょう。
* 重量
標準モデルで 1.2 kg と MacBookAir 並の重量なので、さすがに Thinkpad X200 + 6 セ
ルバッテリよりはかなり軽いです。とはいえ、このマシンは薄いだけに見ためより
ちょっと重いのは事実です。モバイル用途として毎日持ち歩くには覚悟が必要で
しょう。Special Edition なら約 1kg のようですが、私は Special Edition を持って
いないので感想は差し控えます。
個人的にはあまりノートパソコンは持ち歩かないのですが、ノートパソコンの重量が軽
いと家の中でも扱いやすいのでよいです。
* 性能
Core M だから性能が悪いのではと思う人がいるかもしれませんが、それでも Haswell
Core i5並の性能はあります。メモリも標準で 8GB あり、普通の開発作業やブラウジン
グには十分です。CPU 自体は仮想化支援にも対応していますが、仮想化した Linux で
GUI を楽しむような作業には向かないので注意してください。そういう用途には Vaio Z
のようなモンスターマシンを採用するべきです。
このマシンで特筆すべきはストレージの性能です。ストレージの高速性はあまり謳われ
ていませんが、UEFI 画面を抜ければ二秒で OS が起動するほど高速です。これくらいの
起動速度ならば毎日シャットダウンを繰り返すような運用でも問題ないでしょう。
悪い所:
* タッチパッド
Thinkpad X200 のトラックポイントは開発作業にはよいもので、ファンも多いです。し
かし、トラックポイントは移動量が多いと指先に負担がかかります。私はトラックポイ
ントの使いすぎで腱鞘炎になりかけたので、自分の使い方にはトラックポイントが合わ
ないと思いはじめました。そこで、次に購入するノートパソコンはタッチパッドモデル
にしました。
このマシンはタッチパッドの広さは十分確保されており、タッチパッドのさらさらとし
た質感は MacBookAir にも似て操作しやすそうに感じられます。しかし、このタッチ
パッドには物理的ボタンがありません。タッチパッドの下方向を押すと左クリック・右
クリックになります。クリックの反応が良すぎて、シングルクリックがダブルクリック
になってしまうこともよくあります。
Windows 環境ではクリック時にスピーカーから音がなります。微妙です。
Windows 環境ではマルチタッチでの操作に対応していたので試しましたが、これも微妙
です。拡大・縮小はなんとか操作できないこともないですが、スクロールは反応が悪
く、意図せずカーソルが動いてしまったりします。
Linux 環境ではタッチパッドがなぜかマウスとして認識されます。タッチパッド用の設
定が認識されないので、キーボード入力時にタッチパッドが反応してストレスが貯まり
ます。今はテキストエディタの設定でマウスを無効化してしのいでいる状態です。Web
ブラウジングもキーボード中心で操作するように矯正中です。
正直言うと、New MacBook のフィードバック付きタッチパッドが欲しいです。
* 価格(ただし英語モデルのみ)
これは日本 HP 特有の問題だと思いますが、簡単に英語配列にできる Lenovo や Apple
とは異なり、英語配列モデルは完全に別モデル扱いで、しかも英語配列モデルには各種
キャンペーンが適用されないので割高となります。
5/13 日現在、MacBookAir 13 インチ 8GM メモリ 256GB SSD は \148,800 (税抜)です。
5/13 日現在、日本語版 Elitebook Folio 1020 G1 12.5 インチ 8GM メモリ 256GB SSD
は \134,000 (税抜)です。
5/13 日現在、英語版 Elitebook Folio 1020 G1 12.5 インチ 8GM メモリ 256GB SSD は
\173,000 (税抜)です。
実際に比較してみると、英語配列モデルの方が約 3 万円も高価です。残念ながら、英語
配列スキーの未来は暗いです。日本語配列でもよいのなら、MacBookAir よりも安いので
十分魅力的でしょう。
* インタフェースは最小限
お手本となった MacBookAir と同様、インタフェースは最小限しかありません。
勉強会でプレゼンをする人には VGA 端子がないのは不便ですし、
デジカメを使う人には SD カードスロットがないのは困ることでしょう。
いまだに有線 LAN が必要な人もいるかもしれません。
私は有線 LAN, VGA のアダプタを購入しました。
* 画面が一杯まで開かない
ほぼ 180° 画面が開く Thinkpad とは異なり、このマシンの画面は 120〜150° 程度ま
でしか開きません。通常の作業には十分ですが、画面の角度を調整したいときには困る
場合もあります。
* Linux を動作させるにはコツが必要
このマシンに Linux をインストールして開発作業を行いたい人もいるでしょう。
しかし、最近の HP のマシンはデフォルトで Windows 8 以外の OS は拒否される設定と
なっています。起動 CD から Linux のインストールに成功しても起動に失敗してしまう
のです。
以下のドキュメントに書いてある通りに UEFI の設定を変更してください。
えっ、書いてあることの意味が分からない? 残念ながら、そういう人はこのマシンに
Linux をインストールしないほうがよいでしょう。
https://wiki.archlinux.org/index.php/HP_EliteBook_840_G1
その他に注意すべき点としては、GRUB の UEFI のモジュールにはマイクロソフトによる
署名付きと署名無しのものがあるということです。
例えば、Ubuntu は署名付きのモジュールを提供していますが、Arch Linux や Manjaro
Linux 等は提供していません。
署名無しの GRUB をロードさせるためには、UEFI 画面でセキュアブートを無効化する必
要があります。セキュアブートが有効のとき、署名無しの GRUB を読み込ませようとす
ると拒否されます。
まとめ:
もちろんこのマシンは幾つか欠点もあり完璧ではありませんが、
ここ数年の中では名機と呼ばれるポテンシャルを秘めた PC だと思います。
少なくとも私は気に入っています。
ファンレスノートパソコンに興味があるなら、HP Elitebook Folio 1020 をぜひ検討し
てみてください。
2014年4月2日水曜日
Web 製作者のための Sublime Text の教科書レビュー
この記事は Vim Advent Calendar 2013 123日目の記事である。今回は先日発売された
「Web 製作者のための Sublime Text の教科書」のレビューを行う。えっ、Vim の話題
じゃないって? Vimmer の間には Sublime Text の書籍に興味がある者もいるだろう
し、「Vimmer の視点で見た Sublime Text 本のレビュー」というのは VAC のネタとし
て十分需要があると判断したのだ。VAC は執筆が綱渡りの状態のようだし、ここで支援
しておこうと思ったのも理由としてある。バトルエディターズでもお 馴染みかもしれな
いが、Sublime Text は Web 界隈を中心に最近人気を博して いるテキ ストエディタで
ある。
Sublime Text は Dreamweaver 等からの移行はよく見掛けるが、Emacs/Vim からの本格
的な移行はそれほ ど多くない。ただし、Emacs/Vim に馴染めなかった層の取り込みは
狙っているようであ る。Sublime Text はテキストエディタだが、IDE 的な機能も取り
込んでおり、エディタ と IDE の中間的存在と理解するとよいだろう。あらゆる意味
で、「イマドキのテキスト エディタ」なのである。Emacs/Vim よりも機能が整理されて
いる分拡張性は低いが、後発なだけに 設計が洗練されているとも言える。
この本は「Web 製作者のための」と冠するだけあってなんとフルカラーであり、画面写
真をふんだんに盛り込んでいる。HTML, CSS, JavaScript 関連の本はフルカラーである
ことが多いので、それらをイメージしてもらうとよいだろう。これが Emacs/Vim の教科
書ならばフルカラーというのはまずありえない。ユーザー層の違いを垣間見る ことがで
きる。多数のスクリーンショットはとても分かりやすく、初心者には理解が早いに違い
ない。
もちろん、Sublime Text のパッケージマネージャである Package Control についても
触れられている。私はこの本で Sublime Text のパッケージマネージャが以前のバー
ジョンのプラグインをバックアップしていることを知った。自作パッケージの作り方も
多少解説をしている。とはいえ、それがこの本のメインではないので簡単に流される程
度である。
この本で一番役立つといってよい部分はプラグインの紹介である。多数の Sublime Text
のプラグインがスクリーンショット付きで解説されている。私は Sublime Text ユー
ザーではないのだが、普通の人はここだけでこの本の元は取れるかもしれない。ただ
し、パッケージのチョイスが Web 系(特にデザイナー系)に偏っているので注意してほし
い。「Web 製作者のための」本であるので当然だが、それを予め理解しておかないと
「自分の必要なプラグインは紹介されてなかった」となりかねない。
最近開発が進んでいるバージョンである Sublime Text3 にも対応。Sublime Text3 は機
能の改良が進んでいるらしく、これが広く使われるようになれば Sublime Text は第三
のエディタとして更に頭角を表してくる可能性はある。
Vim ユーザーとして見ても、この本は十分に価値のあるものだった。今は別のエディタ
を使っている人達もこの本を読んで Sublime Text について勉強することは悪くないと
思う。私はせっかくだから、この本で勉強した知識をバトルエディターズ中で生かせな
いものかと考えている。
「Web 製作者のための Sublime Text の教科書」のレビューを行う。えっ、Vim の話題
じゃないって? Vimmer の間には Sublime Text の書籍に興味がある者もいるだろう
し、「Vimmer の視点で見た Sublime Text 本のレビュー」というのは VAC のネタとし
て十分需要があると判断したのだ。VAC は執筆が綱渡りの状態のようだし、ここで支援
しておこうと思ったのも理由としてある。バトルエディターズでもお 馴染みかもしれな
いが、Sublime Text は Web 界隈を中心に最近人気を博して いるテキ ストエディタで
ある。
Sublime Text は Dreamweaver 等からの移行はよく見掛けるが、Emacs/Vim からの本格
的な移行はそれほ ど多くない。ただし、Emacs/Vim に馴染めなかった層の取り込みは
狙っているようであ る。Sublime Text はテキストエディタだが、IDE 的な機能も取り
込んでおり、エディタ と IDE の中間的存在と理解するとよいだろう。あらゆる意味
で、「イマドキのテキスト エディタ」なのである。Emacs/Vim よりも機能が整理されて
いる分拡張性は低いが、後発なだけに 設計が洗練されているとも言える。
この本は「Web 製作者のための」と冠するだけあってなんとフルカラーであり、画面写
真をふんだんに盛り込んでいる。HTML, CSS, JavaScript 関連の本はフルカラーである
ことが多いので、それらをイメージしてもらうとよいだろう。これが Emacs/Vim の教科
書ならばフルカラーというのはまずありえない。ユーザー層の違いを垣間見る ことがで
きる。多数のスクリーンショットはとても分かりやすく、初心者には理解が早いに違い
ない。
もちろん、Sublime Text のパッケージマネージャである Package Control についても
触れられている。私はこの本で Sublime Text のパッケージマネージャが以前のバー
ジョンのプラグインをバックアップしていることを知った。自作パッケージの作り方も
多少解説をしている。とはいえ、それがこの本のメインではないので簡単に流される程
度である。
この本で一番役立つといってよい部分はプラグインの紹介である。多数の Sublime Text
のプラグインがスクリーンショット付きで解説されている。私は Sublime Text ユー
ザーではないのだが、普通の人はここだけでこの本の元は取れるかもしれない。ただ
し、パッケージのチョイスが Web 系(特にデザイナー系)に偏っているので注意してほし
い。「Web 製作者のための」本であるので当然だが、それを予め理解しておかないと
「自分の必要なプラグインは紹介されてなかった」となりかねない。
最近開発が進んでいるバージョンである Sublime Text3 にも対応。Sublime Text3 は機
能の改良が進んでいるらしく、これが広く使われるようになれば Sublime Text は第三
のエディタとして更に頭角を表してくる可能性はある。
Vim ユーザーとして見ても、この本は十分に価値のあるものだった。今は別のエディタ
を使っている人達もこの本を読んで Sublime Text について勉強することは悪くないと
思う。私はせっかくだから、この本で勉強した知識をバトルエディターズ中で生かせな
いものかと考えている。
2013年8月24日土曜日
実践 Vim レビュー
お久しぶりです。残念ながらこの本の翻訳にはほとんど関われていないのですが、とあるルートより見本誌を頂いてしまったため、今後の Vim 界の発展のためにもレビューをしたいと思います。
この本の原著は「Practical Vim」と言います。Vim 界の一部で有名で、貴重な Vim の書籍であるため、原著を私は入手しています。
この本のコンセプトは、「Vimの基本機能を丁寧に解説する」ことにあります。Vim の書籍はこれまでにもいろいろ出ていますが、「ViIMproved‐Vim完全バイブル」は記述が古すぎますし、「入門 vi/Vim」は vi の部分の解説が多すぎます。「Vimテクニックバイブル」はプラグインの解説に特化している……と Vim の基本をマスターしたい人にはなかなか良い選択肢がありませんでした。
しかし、「実践 Vim」はそのような本を求めていた人に是非お勧めしたいです。
「Vimの基本機能を解説する」といっても、舐めてはいけません。
Vimの基本機能というのはとても膨大です。「俺は Vim の :help をマスターしている」「俺は Vim である」「Vim は家族である」「マイフェイバリット言語はVim scriptだ」という一部の変態 Vimmer を除き、大抵のVimmer には新たな発見があることでしょう。
Vim の本なので、例えばこういった解説があります。
全体的に解説が丁寧なので、:help の無味乾燥な解説で挫折した人も Vim に再挑戦することができるでしょう。レビューするために一通り読んでみましたが、日本人の Vimmerがきちんとレビューしているので、記述がおかしい部分もありません。よくできた本です。
他に注目すべきポイントとしては、この本の著者が kana 氏のプラグインに感銘を受けていることでしょうか。kana 氏のプラグインは日本では有名ですが、外国ではマイナーなので、これは驚くべきことです。
この本を読んで、この本はほとんどプラグインについて触れていないので、物足りないと感じる人がいるかもしれません。大丈夫、そういう人のために「Vimテクニックバイブル」があるのです(宣伝)。しかし、「Vimテクニックバイブル」も Vim script に関してはほとんど解説できていないという欠点があります。皆さんが Vim の本や Vim 特集(エディタ特集)の雑誌を購入してくれれば、きっと出版社も「Vim script本はマニアックだけど需要があるからいける」という感触を持ってくれるはずです。ぜひ Vim 本(エディタ本)を応援してあげてください。
この本の原著は「Practical Vim」と言います。Vim 界の一部で有名で、貴重な Vim の書籍であるため、原著を私は入手しています。
この本のコンセプトは、「Vimの基本機能を丁寧に解説する」ことにあります。Vim の書籍はこれまでにもいろいろ出ていますが、「ViIMproved‐Vim完全バイブル」は記述が古すぎますし、「入門 vi/Vim」は vi の部分の解説が多すぎます。「Vimテクニックバイブル」はプラグインの解説に特化している……と Vim の基本をマスターしたい人にはなかなか良い選択肢がありませんでした。
しかし、「実践 Vim」はそのような本を求めていた人に是非お勧めしたいです。
「Vimの基本機能を解説する」といっても、舐めてはいけません。
Vimの基本機能というのはとても膨大です。「俺は Vim の :help をマスターしている」「俺は Vim である」「Vim は家族である」「マイフェイバリット言語はVim scriptだ」という一部の変態 Vimmer を除き、大抵のVimmer には新たな発見があることでしょう。
Vim の本なので、例えばこういった解説があります。
- バッファリスト
- ウインドウリスト
- タブページ
- 引数リスト(:args)
- 唐突に現れる Vim Ninja(P.170)。ちなみに原著にも登場。
- テキストオブジェクト
- ジャンプリスト/変更リスト
- レジスタ
- マクロ。なぜか一章 25P がまるまるマクロなので、某マクロ漁船な人も安心。
- quickfix
全体的に解説が丁寧なので、:help の無味乾燥な解説で挫折した人も Vim に再挑戦することができるでしょう。レビューするために一通り読んでみましたが、日本人の Vimmerがきちんとレビューしているので、記述がおかしい部分もありません。よくできた本です。
他に注目すべきポイントとしては、この本の著者が kana 氏のプラグインに感銘を受けていることでしょうか。kana 氏のプラグインは日本では有名ですが、外国ではマイナーなので、これは驚くべきことです。
この本を読んで、この本はほとんどプラグインについて触れていないので、物足りないと感じる人がいるかもしれません。大丈夫、そういう人のために「Vimテクニックバイブル」があるのです(宣伝)。しかし、「Vimテクニックバイブル」も Vim script に関してはほとんど解説できていないという欠点があります。皆さんが Vim の本や Vim 特集(エディタ特集)の雑誌を購入してくれれば、きっと出版社も「Vim script本はマニアックだけど需要があるからいける」という感触を持ってくれるはずです。ぜひ Vim 本(エディタ本)を応援してあげてください。
2012年3月18日日曜日
「Emacs 実践入門」は現時点で最良のEmacs入門書である
これは技術評論社より出版された、「Emacs実践入門」に関するレビューです。
私はVimmerですが、これまで出版されたEmacs本のほとんどは読んだことがあります。そういう視点からレビューしたいと思います。
一言でいうと、この本はEmacsの入門書として最適です。
Emacsの本はこれまでいくつか出てきていますが、初心者が読むのに適した本はなかなかありませんでした。
O'Reillyから出ている入門GNU Emacs第三版はよい本ですが、Emacsの基本操作とEmacs標準のEmacs Lispしか書いていません。
さらに出版からもう9年も経つため、内容が古くなってきています。
Emacsテクニックバイブルは拡張機能のカタログであり、Emacsの入門用の書籍ではありません。
Emacs Lispテクニックバイブルは既存の拡張に飽き足らない人が自分でEmacsを拡張するための本です。
このEmacs実践入門はそこまでページ数が多くないにもかかわらず、
Emacsの基礎からEmacsの拡張するEmacs Lispパッケージの紹介まで一通りの解説がされており、賞賛に値します。
この本は最新のEmacs 23/24に準拠しているため、もし出版から年月が経ってもある程度対応できることでしょう。
まだ正式なリリースがされていないEmacs 24についての情報は貴重であり、この本の価値をより一層高めています。
読んでみて驚いたのは、Emacs設定ファイルの記述方法や管理の仕方がとても詳しく書かれていたことです。
今まで自分が知りたいと思っていた情報がよくまとまっていました。
特に、Emacs 24より搭載されるEmacs Lisp Package Archive(ELPA)の解説は貴重です。
anything.elの解説も、Emacsテクニックバイブルほどではありませんが、充実しています。
この本の最後の章では、Emacsの各プログラミング言語用のメジャーモードが細かく解説されています。
メジャーモードはEmacsテクニックバイブルや入門GNU Emacsでも一部解説されていたと思いますが、
これほど分かりやすく、しかも最新のEmacsに準拠して書かれてはいませんでした。
Emacsは各プログラミング言語用のメジャーモードが乱立しており、どれを使えばいいか分からないような状況に陥ることがよくありました。
しかし、この本に書いてあるメジャーモードを導入していれば間違いはありません。
この章はあまり期待していませんでしたが、よく出来ていたのでポイントが高いです。
私がEmacsに出会ったときにこの本が存在し、Windows環境でのEmacsが今ぐらいに使いやすくなっていたなら、
私がVimではなくEmacsを使っていた未来もあったかもしれません。
ちなみに、私がVimmerやEmacs使いに一冊だけEmacsの本を勧めるとしたら、間違いなくこの本を勧めます。
この本に物足りなくなった人は、EmacsテクニックバイブルやEmacs Lispテクニックバイブルを購入すると良いでしょう。
久しぶりに購入して満足した書籍でした。技術書を執筆した一人として、執筆の困難さは痛いほど分かるため、
この本を執筆したtomoyaさんに最大限の賛辞を送りたいと思います。
※:この本ではEmacsのIMとしてSKK(おそらくddskk)を勧めていましたが、初心者にSKKを勧めるのはどうかと思いました。
SKKは設定が複雑だし、慣れるのに時間がかかるため、初心者にはオススメできません……。
2011年12月10日土曜日
Vimmer視点のEmacs Lispテクニックバイブル レビュー
いつもVimのネタ記事ばかり書いていると思われているShougoです。こんにちは。
今回はネタではありません。ネタじゃないんだからね! 大事なことなので二度言いました。
さて、私がVimテクニックバイブルを(共著で)執筆し、無事発売されたわけなのですが、同時期にるびきちさんも「Emacs Lispテクニックバイブル」を書かれていました。
そのことを知ったのもAmazonに情報が出てからなので、比較的最近です。
目次を見たところ、「これは買わなければならない」と思ったので、早速入手し、一通り読んでいました。
私はVimmerなのでEmacs Lispのことはよく分かりません。
VimテクニックバイブルがEmacs使いの方々に読んでもらいたいと考えているように、
Vimmerの人にもEmacs Lispテクニックバイブルを読んでもらいたいと思ったので、Vimmer視点のレビューをしたいと思います。Emacs本のレビューなのに、Vimのことがたくさん出てくるのは仕様です。
ただし、一通り読んだと言っても、届いてからそんなに日が経っていないですし、まだきちんと読めていないところがたくさんあります。
読みながら思ったことをとりとめなく書いているので、文章のつながりがおかしい部分が多々あるかもしれません。ご了承ください。
Emacs Lispテクニックバイブルを初めて読んだときに思ったのは、「教科書みたい」ということでした。
それは頭から読んでいく形式だからです。ただし、テクニックバイブルとして使えるようにするため、逆引き用の目次もついています。
サンプルコードが多く、練習問題もあるので、なおさらそう思います。ちなみに、本文中に問題の回答はありません。
Emacs Lispではエスケープが大量に必要な、特殊な正規表現を書く必要があるのですが、それもきちんと解説されています。
複雑な正規表現を読み書きするときに役立つと思います。
ちなみに、この本はリファレンス本ではないですし、「普通の教科書」ともちょっと違います。
普通の教科書なり解説書というのは本文中に著者の個性がそれほど現れないものです。
しかしこの本には著者の意見が大量に出てきます。
著者のEmacsの使い方に共感できる人にとっては、この上なく良い本ですが、そうでない人にとっては苦痛でしょう。
私は無味乾燥な本よりは、こういう本が好きです。使用しているエディタに違いがあるとはいえ、個人的にるびきちさんの意見に共感できる部分は少なくないですし。
「るびきちさんによるEmacs Lisp解説本」というのが正確なジャンルなのだと思います。
この本で紹介されていた、あるバッファに一時的に移動して処理ができる、with-content-bufferはVimにも欲しいですね。
Vim scriptでこれをやると非常に醜いコードになってしまうので。バッファの処理はEmacsの方が洗練されているのかな、と思いました。
実はこれを目当てで購入したのですが、eshellについての話はなかなか良かったです。
Emacs Lispをバリバリ書ける人にとって、Emacs界最強のシェルはeshellだと思っているので。Vim界最強のシェルがvimshellであるのと同じ理屈です。
私にとって、eshellの関数を他のEmacs Lispから使うという発想はなかったですね。確かに標準添付のプラグインだからこそ、こういうことができます。
vimshell(vimproc)がいつかそうなるといいのかなーと思いました。
それにしても、eshellはそろそろ誰かがメンテナを引き継ぐべきじゃないだろうかと思いました。いろいろ問題点もあるのに、更新されないのは悲しい。
eshellはリダイレクション機能が不十分ですが、「それvimshellでできるよ」と主張しておきます:-)
eshellと同じく、vimshellもVim scriptを評価する機能があります。vexe内部コマンドを使えばOKです。
deferred.elの紹介があるのも良かったですね。これは良い資料。Vim scriptにもdeferred.elは移植したいんですけど……。誰かやってくれないかな。
Emacs Lispのテストフレームワークについても解説されていました。Emacs Lispでちゃんとテストが書ける環境があるというのは良いですね。
ちなみに、Vim scriptには標準的なテストフレームワークがなく、皆がオレオレテストフレームワークを実装しているので、どれを覚えればいいのか分からず困っています。
だから私はテストフレームワークを使っていません。パッケージマネージャと同じく、このカオスな状況がどうにかなればいいな、と思います。
ちなみに、一つだけ不満点を。
anything.elの章は、Emacsテクニックバイブルと内容が被っているので、無理して入れる必要はなかったんじゃないかなと思いました。
このページを他の解説に使ったほうが良いのではないかと。今のところこれくらいですね。
総評としては、るびきちさんのEmacsの使い方を勉強したい人なら、十分満足できる本だと思います。
そもそもEmacs Lispの本自体が貴重ですしね。Emacs Lispの勉強にも使えます。
ちなみに、この本はEmacsテクニックバイブルの続編です。続・Emacsテクニックバイブルと呼んでも良いかもしれません。
前著を持っていない人は、まずそちらを購入しましょう。
2011年4月18日月曜日
Software Design 2011年5月号レビュー&感想
今回久しぶりにレビューするのはSoftware Design 2011年5月号です。Vim&Emacs特集ということで、ついカッとなって購入してしまいました。後悔はしていません。
しかし、最近雑誌を購入するのはエディタ特集のときだけ……。
基本的な話なので省略。
findの使い方が載っているのは良いですね。あまり使わないとよく引数を忘れます。procの説明もあって、あれ? この特集ってエディタの話が主だったはずじゃ……。
サーバ管理とファイル編集の話。エディタの話が全然でてきません……。
ここはようやくVimの話。ということで、詳しいレビュー(というか正誤表?)をお送りします。
P.45
「某OS付属のチープなエディタ」……「メモ帳」ですね。分かります。
「分割したウィンドウを閉じるのは「:q」コマンドです」……まぁ、間違ってはいないですが、:closeのほうが良いと思います。:qだと、ウインドウが一個のときに終了してしまうので。おそらく、:closeは冗長だから:qを紹介したんでしょうね。:qは、「ウインドウが一個のときは終了、そうでないときはアクティブなウインドウを閉じる」という動作をします。ちゃんと説明すれば混乱することはないと思いますが、初心者には分かりにくいかもしれません。
P.46
リスト1……nmapを使ってはいけません。nnoremapを使いましょう。nmapだと、キーマッピングが展開されてしまいます。例えばkanaさんのように、: -> ; とキーをマッピングしている場合に問題が発生します。nmapとnnoremapの違いを理解している人は少ないので注意が必要です。
:bpよりは、:bprevious, :bnよりは、:bnextのほうが良いと思います。.vimrcに書くときはできるだけコマンドを省略しないようにしましょう。
修正例:
unite.vim
私の書いたプラグインなので、ここは詳しくフォローしておきます。
unite.vimはgithubにもありますが、vim.orgにもあります。ただし、vim.orgにあるのはまだ古いバージョンのため、githubの紹介しておいたのは正解でしょう。できれば、git cloneで取ってくる部分の解説があると良かったですね。
-buffer-nameに関する解説がないのはちょっと致命的です。ファイルやバッファ系のsourceを指定する場合は、:Uniteの引数に-buffer-name=filesとしないと、~が展開されません。人によってはひどく不便になる可能性があります。
この特集では、unite.vimのsourceが一つしか指定されていません。これでは機能がFuzzyFinderやku.vimとあまり変わらず、unite.vimの特徴が生かせません。sourceを複数指定して横断検索できることを触れておくと、良かったと思います。
細かい部分ですが、unite.vim, unite, Uniteと表記が揺れているのが気になります。ちなみに正式名称は検索しやすいように、unite.vimです。
ようやくEmacs特集です。初心者向けのレスキュー技が細かく書かれているのがすごく印象的でした。こういう記事は今まで見たことがなかったので。Emacs使ってみたけどよく分からなくなってしまった初心者には役立つ記事でしょう。Emacsからのシェルの起動ということで、M-x terminal-emulatorが紹介されていました。個人的には、M-x terminal-emulatorよりはM-x ansi-termやM-x multi-termの方が一般的かな、と思います。この章で一番驚いたのは、井上さんがeshell使いだったことです。私もvimshellを開発しているので、eshellの良さはよく分かります。最近るびきちさんもeshellに乗り換えたようですし、eshell界隈が熱くなってきましたね。
端末使用時のトラブルシューティング的な章。Windowsでtelnetからのリモートログインのやり方が載っていたのは、ちょっと珍しい記事だと思いました。
Vimの部分は思っていたよりもよく書けていました。unite.vimが初めて雑誌に紹介されていたのも嬉しいです。Emacsの解説は比較的少なかったのですが、「Emacsトラノマキ」が最近レベルが高くなってしまっているので、初心者に配慮したのでしょう。エディタ好きなら買うしかない号だと、私は思います。管理者向けの話も多いので、エディタをよく使う管理者にもオススメ。
しかし、最近雑誌を購入するのはエディタ特集のときだけ……。
第一章
基本的な話なので省略。
第二章
findの使い方が載っているのは良いですね。あまり使わないとよく引数を忘れます。procの説明もあって、あれ? この特集ってエディタの話が主だったはずじゃ……。
第三章
サーバ管理とファイル編集の話。エディタの話が全然でてきません……。
第四章
ここはようやくVimの話。ということで、詳しいレビュー(というか正誤表?)をお送りします。
Vim基本編
P.45
「某OS付属のチープなエディタ」……「メモ帳」ですね。分かります。
「分割したウィンドウを閉じるのは「:q」コマンドです」……まぁ、間違ってはいないですが、:closeのほうが良いと思います。:qだと、ウインドウが一個のときに終了してしまうので。おそらく、:closeは冗長だから:qを紹介したんでしょうね。:qは、「ウインドウが一個のときは終了、そうでないときはアクティブなウインドウを閉じる」という動作をします。ちゃんと説明すれば混乱することはないと思いますが、初心者には分かりにくいかもしれません。
P.46
リスト1……nmapを使ってはいけません。nnoremapを使いましょう。nmapだと、キーマッピングが展開されてしまいます。例えばkanaさんのように、: -> ; とキーをマッピングしている場合に問題が発生します。nmapとnnoremapの違いを理解している人は少ないので注意が必要です。
:bpよりは、:bprevious, :bnよりは、:bnextのほうが良いと思います。.vimrcに書くときはできるだけコマンドを省略しないようにしましょう。
修正例:
nnoremap <C-p> :bprevious<CR>
nnoremap <C-n> :bnext<CR>
Vimプラグイン編:
紹介されているのは、surround.vim, NERD_commenter.vim, unite.vimです。ちなみに、unite.vimが雑誌で紹介されるのは初めて!
unite.vim
私の書いたプラグインなので、ここは詳しくフォローしておきます。
unite.vimはgithubにもありますが、vim.orgにもあります。ただし、vim.orgにあるのはまだ古いバージョンのため、githubの紹介しておいたのは正解でしょう。できれば、git cloneで取ってくる部分の解説があると良かったですね。
-buffer-nameに関する解説がないのはちょっと致命的です。ファイルやバッファ系のsourceを指定する場合は、:Uniteの引数に-buffer-name=filesとしないと、~が展開されません。人によってはひどく不便になる可能性があります。
この特集では、unite.vimのsourceが一つしか指定されていません。これでは機能がFuzzyFinderやku.vimとあまり変わらず、unite.vimの特徴が生かせません。sourceを複数指定して横断検索できることを触れておくと、良かったと思います。
細かい部分ですが、unite.vim, unite, Uniteと表記が揺れているのが気になります。ちなみに正式名称は検索しやすいように、unite.vimです。
第五章
ようやくEmacs特集です。初心者向けのレスキュー技が細かく書かれているのがすごく印象的でした。こういう記事は今まで見たことがなかったので。Emacs使ってみたけどよく分からなくなってしまった初心者には役立つ記事でしょう。Emacsからのシェルの起動ということで、M-x terminal-emulatorが紹介されていました。個人的には、M-x terminal-emulatorよりはM-x ansi-termやM-x multi-termの方が一般的かな、と思います。この章で一番驚いたのは、井上さんがeshell使いだったことです。私もvimshellを開発しているので、eshellの良さはよく分かります。最近るびきちさんもeshellに乗り換えたようですし、eshell界隈が熱くなってきましたね。
第六章
端末使用時のトラブルシューティング的な章。Windowsでtelnetからのリモートログインのやり方が載っていたのは、ちょっと珍しい記事だと思いました。
結論
Vimの部分は思っていたよりもよく書けていました。unite.vimが初めて雑誌に紹介されていたのも嬉しいです。Emacsの解説は比較的少なかったのですが、「Emacsトラノマキ」が最近レベルが高くなってしまっているので、初心者に配慮したのでしょう。エディタ好きなら買うしかない号だと、私は思います。管理者向けの話も多いので、エディタをよく使う管理者にもオススメ。
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