2010年5月9日日曜日

第四回 カーネル/VM探検隊

参加・LTしてきたのでまとめを書いておきます。

会場に到着したのは12:20頃。割とはやめ。会場はなかなか広かった。

1.kozosさんの発表
組み込みOSを作ったよ! という話。今度本が出るみたい。
ちょっと興味ある。

2.yojiroさんの発表
OpenBSDのYUREXドライバはどのように解析したのか、おまけとして
「かわいくない」温度センサの解析秘話つき。
この人の発表は面白すぎました。あまたの名言が飛び出す。
「ドライバの気持ちは分かってた」
3時間でデバイスドライバをハック、すごい!

3.kobaさんの発表
組み込みの人らしいです。クロスコンパイル環境をqemuでごにょごにょしてたという話。

4.honmaさんの発表
ついにYUREXの話キター!
今日のハイライト。貧乏揺すりを科学したYUREX。CMが放送されたこともあるらしい。
一生のうちに貧乏揺すりをする回数をまじめに計算=>10桁あれば大丈夫だろう。
検証する動画がシュール。お値段は¥12,600(これでも採算ギリギリ)でしたが、
時代を先取りしすぎて(売れなかったので)¥980に値下げ。まさかの92% OFF!
YUREXのサイトがある。まじめに解説しすぎてて吹く。
デバイスドライバはPython製。Windows 7専用ドライバもある。
秘密の在庫がまさかのワンコイン。即売会は争奪戦でした。
何が彼らを熱くさせたのか……。どうしてこうなった!

休憩を挟み、ここからLTになった。
5.go_vmさんの発表
Plan9で動くYUREXのドライバを書いた!という話。
各OSでYUREXのドライバを書くというのが前回のカーネル/VM探検隊後にはやったらしい。
3月終わりのHacathonにて実装。Plan9のUSBドライバはユーザー空間で動作する。
USBデバイスはファイルとして見える。おお、確かに動いている。
時間がないので続きはWebで。github上で公開しているらしい。

6.noztosさんの発表
NetBSDとYUREXの話。5秒に一回ポーリング。Twitterに投稿できるらしい。

7.syuu1228さんの発表
OpenBSDにsgi SMPを実装。Theoさん直々にマシンを買わされた。
共有メモリアーキテクチャでクラスタを構成できる、ごく普通のHPC。
いわゆる変形合体ロボ。プロセッサローカルな空間があり、ローカルなIOとリモートのIOがある。
OpenBSDが持っているのは全部で四台らしいので、「もう一台送られてくるかも?」と言っていた。
質問にて、「sgi SMPをどこに送ればいいんですか?」に吹く。

8.xylaoさんの発表
UNIX/32Vをエミュレータで動かす。マイクロコードを修正した話。
すごく……CPUです。いや私は大好物なんですけど。
VAXのマイクロコードを解説。あれ、これは何の勉強会だったっけ。

9.masami256さんの発表
デバイスドライバを作ろう!とInterface別冊で勉強していた。
「使い方を説明するので誰か実装して」に吹く。

10.siritoriさんの発表
高校生の発表。H8SXマイコン上で動作するOSを作ろうという話。
スライドでまさかのハプニング。卒業研究らしい。
そこにH8SXマイコンがあったから。
OSはまだ書けてないようだ。逆質問を受け付けていた。

11.oza_x86さんの発表
会場に来れなかったらしく、Skypeで参加。
Dynamick tikcsはお仕事があるときだけタイマー割り込み。
利点は消費電力の低減とゲストOS時にCPU使用率の低下。
社会人になるというイベントがあったので4月はあまり実装できず。26日からやる。
27日にパッチを投げる。実際にテストしてもらえることになり、ToDoが増えた。
FreeBSD 7.Xで試せるようになった。パッチとソースはgithub上にあるらしい。
今後はFreeBSD 8.1めがけてマージしたいとのこと。

12.yumano・murahueさんの発表
韓国のハッキングコンテストに参加。ハッキングコンテストの話はそこそこに、韓国話。
韓国で見つけたらしい「Kimchi and IT」に吹く。
fizzbuzbizbuz
韓国にはIT女子が多い。彼女たちはみんなバイナリアン。韓国は楽園!
バイナリアンかっこいい。

13.ucqさんの発表
バイナリエディタで始めるプログラミング入門。タイトルはネタ。
Twitterでつぶやいてたら採用されたらしい。
「とりあえず、実行ファイルをバイナリエディタONLYで書きます」
実行ファイルの形式は、PE, ELF, COM, Mach-O, a.out, ....
そうだ、Plan9でいこう! 吹いた。
Plan9はフォーマットがシンプル。
ライブコーディングでバイナリエディタを使うプログラミング。これは斬新だ。胸が熱くなるな。
ヘッダの後に実行位置を書く。「ハンドアセンブルは面倒なのでNASMで」ですよねー。
デモは失敗……。残骸のコードが残ってしまっていたらしい。

14.shudoさんの発表
いまどきのBinary Hacks 後編
Binary Hacksは大好評だったらしい。
Web系バイナリアン。かっこいい。
NerrymoserをデコードするためにLinux用のflv2mp3を利用することに。音声デバイスの出力を横取り。
「Segmentation Faultはお友達」
libX11.soで落ちてる。
バイナリエディタで書き換えたら動いた→さすがにこれはまずい。
GDB使ってブレークポイントを設定。
ioctlを呼んでスタックポインタがずれる。
よくよく眺めるためにlibcを逆アセンブル。
独自のioctlを使っているらしい。
処理を追うと末尾でなぜかジャンプ。この処理が悪さをしているらしい。
実行後にスタックポインタを補正して解決。
「binutilsはお友達」
みんなご愛用のバイナリエディタ。shudoさんはEmacsのhexl-modeを使っていた。

15.d_kamiさんの発表
Javaでx86エミュレータを作った話。
OS作ったのでいろいろ知っていたが、命令コードのデコード方法は知らなかった。
ブログで宣言、Twitterで自分を追い込む。
アセンブリ言語のコードを実行できるようにする。
知らない命令を少しずつ実装中。現状は手抜きでプロテクトできてません!

16.takahashiさんの発表
KVMをWindowsに移植した話。エミュレーションの処理が遅いようだ。
もうちょっと詳しく聞きたかった……。

17.自分の発表 Vim = VM
VimはVMであると主張するいたって真面目なプレゼンだったはずなのに、
どうしてこうなった! いろいろキワモノあつかいされました。反省はしていない。
詳細は発表資料を見てください。本当ならvimshellのデモをするはずだったのですが、一番最初に若干トラブったのとうまく画面切り替えできなかったので時間切れとなりました。

質問:Plan9でvimshellは動きますか?
答え:誰かが対応してくれれば……。私はLinux/Windows環境しかないので検証できません。
Macに対しても同じスタンス。ちなみに、Plan9にもVimはあるらしい。

質問:Emacs上でVimを動かせばいいのでは?
答え:エミュレーションにはあまり期待していない。それよりも、Emacsの優れた機能をVimに移植したい。

18,19:
もっと話を聞きたかったのですが、発表が終わった後で忙しくて話を聞けず……。

ベストオブLT(自分の中で):
1.shudoさん
2.yojiroさん
3.oza_x86さん
4.ucqさん
5.syuu1228さん
みんなネタが濃い……。

全体に関する感想:
BSDとPlan9が大人気過ぎて吹く。なければ自分で(ドライバを)書くというその姿勢は見習いたい。
BSD系は比較的日本人コミッタが多いよね。なぜだろう?
自分の好きなOSを改造できるっていいな。
Vim = VMはもっと煮詰めれば真面目な研究課題として成り立つような気がする。
Vimからデバイスをいじれれば面白いですよね。真剣に検討しておこう。

ちなみに、力尽きたので懇親会には参加できませんでした。
何か質問があれば直接メール or github Issue or Twitterなどで。

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